モデリズムのはてな

モデリズム・オリジナル企画の解説ページです。「メカトロウィーゴ」他、オリジナルロボットを作っています。

メカトロウィーゴがアニメになりました。

2019年3月9日。

池袋HUMAXシアターにて

あにめたまご2019」上映会がありました。

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若手アニメーターの成長支援という目的で、毎年4つのプロダクションがオリジナルアニメーションを製作する企画。

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この中の一本を、メカトロウィーゴを題材にして「進撃の巨人」「甲鉄城のカバネリ」などの作品でお馴染みのWIT STUDIOに製作して頂いたのが

 

「Hello WeGo!」(ハローウィーゴ)です。

 

 

 上映日より前に試写会のお誘いも頂いたのですが、どうせならお客さん(事前公募抽選に当選された方々)と一緒に最初の一回目を見たいと、この日まで完成版を見ないでいました。

 

到着した会場はとても広かったです。

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  • そして、見た。

上映直前。

 流石にちょっと緊張はしてきましたが(登壇など何も無いのに)、脚本は早い段階で読んでいたし、アフレコにも立ち会わせて頂いたので(この時点では音楽や効果音はありませんでしたが、絵は出来上がっていました)、感動は勿論するだろうけど、そのレベルを何となく自分の中で想像をしていました。

 

上映開始。

 

5秒で目頭が熱くなりました。

 

あれ、、ウィーゴ歩いてるだけなんだけど涙が、、。

 

泣いてる。ずっと泣いてるぞ俺、、。

 

左から右から涙が止まりません!

 

ハローウィーゴ上映終了後、次の作品の制作スタッフが壇上で話をしているのに、まだ涙が止まりません。終わってから15分くらい涙拭いてたと思います。

 

 

「え?そんなに泣かせる話なの??」

いや、そういう訳じゃ無いと思うんです(いや、良い話ですけど!)。

だから自分でもびっくりしたんですよね。

 

【絵を見る→脳が話を理解する→感情が動く】

 

が通常の過程だとすると

 

【絵を見る→感情が動く】

 

と、そこで何が描かれているかを理解するプロセスを飛び越えて、感情が先に動かされ、ただただ涙が溢れてきたという。体が震えるとかジーンとするとかより先なんです、涙が。

 

こういう体験は今までの人生で初めての事でした。

自分が作ったロボットが、多くの人の力でアニメーションになった。

それは想像を遥かに超えた感動を僕に与えてくれました。

 

(株)千値練から完成品トイとして発売された時。

(株)ハセガワからプラモデルが発売された時。

どちらも勿論とても嬉しかったです。

語弊があるかもしれませんが、「アニメ化が最大の目標」だった訳では無く、玩具化もアニメ化も夢の様に考えていた遠い希望でした。

なのに、今回の感情の動かされ方は何なのか。

 

そこに「アニメーション」という媒体の力を感じました。

 

一枚の絵だけでも感情は動かされます。立体も同様です。

でもそれが動く。音を出す。人物が会話し、そこにドラマが生まれる。

子供の頃から毎日の様に触れていたこの文化の構造を、あまり考えた事がありませんでした。今まで仕事としても何本か関わってきたのに。

自分が生み出したメカトロウィーゴを映像にして頂いた事で、ようやく、鈍感にもほどがあるのですが、

「アニメーションは、とてつもない力を持った結合体」

なのだと今更ながら強烈に気づいたのでした。遅い!

  

こんな事書いてしまったら、これから見る方の期待値が爆上がってしまいそうですが、どうかゆるやかーにご覧下さい。田舎町の平和なお話です。

ロボット歩いてるだけで泣くなんて僕だけです。

いやでもなー、それだけの描写の中にも優しさが溢れているんだよなー。

ガレージキット発売時から長年僕の活動を支えてきてくれた方々は、ひょっとしたら同じように感じてくれるかもしれません笑。

 

  • 今回のアニメ製作

僕は企画初期段階にウィーゴの説明や資料提供、シナリオ決定までの打ち合わせに同席させて頂いたのみです。

製作途中で一度「若手アニメーター育成」という「あにめたまご」の主役でもあるスタッフの皆さんを紹介して頂き、食事をご一緒させて頂いたのですが、アニメーターの中に男性はお一人で他は皆女性という!

 

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プロデューサーの岡田麻衣子さん、キャラクターデザイン&作画監督柴田由香さん、他のスタッフさん、とにかく女性が多い。

そういった事も影響してか、とても明るく楽しげな現場に見えました。

(勿論、実作業では大変な場面もあったのではと想像しますが)

上映会や打ち上げ時の様子を見ていても、ほんと朗らかな方が多く、遠目で見てるだけでも笑顔になりました。

そういったスタッフの皆さんのお陰で、暖かい作品が出来上がった様に思います。それが本当に嬉しい。

 

今回アフレコにも立ち会わせて頂きました。

キャストはこちら。

 

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豪華です!!

 

考えてみれば当たり前なのですが、誰かがセリフを言っている時に声や物音を立ててはいけないでしょうし、何より皆さん真剣勝負ですから、収録時は終始ピリッとした空気を感じました。

そしてメインキャラクター、サブキャラクター、セリフの長短に関係なく、皆さんの演技一つ一つに感動させられました。プロってやっぱり凄いです。

 

収録後は空気も柔らかくなり、最後に集合写真を撮って頂きました。

記念写真をWITさんがツイッターでUPされています。嬉しい!

 

 

  • スタッフの方々に感謝

上映後にあにめたまご関係者打ち上げにも参加させて頂きました。

終了間際に頂いた物は、、

 

アフレコ時に監督を初めとした主要キャスト皆さんのサイン入り台本!

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中には記念写真が、、!!

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泣きますわ。。

 

この記事を書いてる途中で、益山亮司監督から写真が届きました。

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2016年3月30日の写真とのこと(自分若い、、!!)

 

この日初めて益山さんとお会いしました。

机の上を見て頂ければ少し想像が付くと思いますが、事前にメールでやり取りをしていたとは言え、初回からびっくりする程具体的なストーリー提案を頂いたと記憶しています。

(既に柴田由香さんによるキャラ案までありました)

僕が説明する前からウィーゴに関して色々調べて頂いていて、最初から信頼感がとても強かったです。

益山さんの熱意が無ければウィーゴのアニメ化は実現出来なかったと言い切れます。

 

そして色々な経緯を経て、最終的に製作を決断して頂いたのがWIT STUDIOさん。

先に書いた様に、素晴らしい方々に製作して頂きました。

 

脚本の益山貴司(劇団子供鉅人)さんとの打ち合わせは、益山監督、キャラデザの柴田さん、プロデューサーの岡田さん、WIT代表の和田丈嗣さんを交えて何度も何度も行われました。濃密な体験でした。

 

全員を個別にご紹介出来ず心苦しいのですが、携わって頂いた全ての方々に心の底から感謝しています。

本当に皆さんに作って頂けて良かった。

有難うございました!!

 

私信みたいな内容は直接やればとも思いましたが、どうしてもここに記しておきたかったのです。

 

  • 今後のハローウィーゴ

早く多くの方に見て頂きたいのですが、今のところANIMAXでの放送が確定(ほぼ)という事以外決まっていません。例年「あにめたまご」作品は、それ以外に地上波でも放送事例があるので、今年も何とか実現して頂きたいのですが。あにめたまごの運営さんに期待したいところです。

 

他には、WIT STUDIOさんのイベントでの上映が期待出来るかもしれません。

いずれも「すぐ!」という感じではありませんが、どうか気長にお待ちいただければと思います。イベント上映の機会があればグッズなども用意したいです。

 

益山亮司監督と、WIT STUDIOのプロデューサー岡田麻衣子さんへのインタビュー記事がこちらに掲載されています。

animeanime.jp

今後の展開(希望)に関しても少し書かれています!実現しますように!

 

次なる目標達成の為にも、皆さん、まだまだメカトロウィーゴの応援よろしくお願いいたします! 

 

モデリズム / 小林和史 Moderhythm / Kazushi Kobayashi